2010年4月17日土曜日

歌詞の勘違い

先日のブログで歌詞を勘違いした話を書いたら、Zさんや銀さんからコメントを頂いた。そのコメレスでも書いた例も含めて、へ~と言うのを書いてみます。

(1)闘魂こめて

闘魂こめて 大空へ
球は飛ぶ飛ぶ 炎と燃えて
おお ジャイアンツ
その名 担いて グラウンドを
照らすプレイの たくましさ

これは読売巨人軍の応援歌なんですが(実は大阪生まれの巨人ファンなんです)、「その名担いて」が、実際に歌を聞くと、「その名に泣いて」に聞こえるんです。この後の言葉と繋がって、グラウンドで泣くんだなと思ってました。何年もして歌詞を見てから納得しました。


(2)仰げば尊し

仰げば 尊し 我が師の恩
・・・
今こそ 別れめ いざさらば

結構有名だし、我々の世代は卒業式で必ず歌った歌ですが、最後の「今こそ 別れめ」を「今こそ 別れ目」と完全に思っていた。では、目って何?という疑問は付きまといつつ、その間違いに気付く事は無かったのですが、学校卒業してから、古語(文語体)に興味を持つようになり(高校、大学時代は理数系で、本当に嫌いだったのに)、古語文法の本を読んでいる時に気が付きました。

そうです、「係り結びの法則」です。高校時代に習いましたよね。殆どの人は忘れているでしょうが、係助詞「ぞ、なむ、や、か」に対しては、連体形で結ぶ。係助詞「こそ」に対しては、已然形で結ぶって決まりです。

ここは、「こそ」を使っているので、「別れる」にくっつく、意志を表す助動詞「む」の已然形が「め」なんですね。意味は、「今まさに別れようぜ」、ってニュアンスでしょうか。

文語って、外国語のように見ると、文法も興味深いし、文語の小説は流れるような言葉が好きです。有名な、森鴎外の「舞姫」などは、素晴らしい文語小説ですね。読んでいても、意味はおおよそ理解できるので、読みやすいしね。


(3)蛍の光

ほたるのひかり、まどのゆき、
ふみよむつきひ、かさねつつ、
いつしかとしも、すぎのとを、
あけてぞけさは、わかれゆく。

これも卒業式につきものの有名な歌詞ですね。

この中で、「すぎのと」が意味不明だったんですね。「杉の戸」かなとは想像はできましたが。そうだったら、「いつしかとしも」と繋がらない。まあ、そんな深い事まで考えずに、単純に意味不明だったわけです。

でも、この部分て、和歌を勉強した人なら誰でも分かるんですね。いわゆる掛詞(かけことば)なんですね。「杉の戸」に、いつしかとしも「過ぎの」を掛けているだけなんですが、子供に分かるわけがない。


(4)君が代

君が代は
千代に八千代に
さざれ石の
巌(いわお)となりて
苔(こけ)のむすまで

まあ、これは誰でも知ってる(はずの)歌詞ですね。

銀さんは「さざれ石」の事をコメントされていました。私も何の事かさっぱり分からなかったのですが、調べてやっとわかりました。石灰質の小さな石が集まって、一つの大きな石のようになったものでした。それが出来るまでは、何万年も掛かると言う事を言いたかったのですね。

私が疑問だったのは、君が代の「が」って何?と、巌って何?の二つです。

「が」って、現在後で使っている格助詞の「が」じゃなかったんですね。「が」は昔は、連体助詞として使われて、今の「の」とほぼ同じ役割だったらしい。それを知って、何となくほっとした記憶があります。

もう一つの「巌」ですが、いわおって名前の男の人と信じて疑いませんでした。前後の文脈からはおかしいのですが、何故か岩男さんになるんだと勘違いしてました。馬鹿ですね。

他にも一杯ありますが、今日思いついたのはこんなところです。まあ、意味不明でも、何となく覚えているものですね。

4 件のコメント:

yspw さんのコメント...

こんにちは。

私は共通一次試験世代なのですが、理科系にも関わらず古文・漢文を全問正解した変り種です。(笑)
でも、当時は「ぞ・なん・や・か・こそ」とか、「し・き・かる・け・かれ・かれ」とか、「あり・おり・はべり・いまそがり」とかよく覚えていましたが、今や記憶が定かではありません。(^^;



こういうの、「重いコンダラ」ネタって言うらしいですが(笑)、

私が永らく思い違いをしていたのは、歌詞ではありませんが、「野球丼」です。
すでに大学2年生でしたが、みんなが言う「野球丼」はどこで食べられるのだろう?と、不思議に思っていました。
想像で、ごぼうとうずらの卵でも使ってあるんだろうか?とか、変な想像までして。(笑)



ある時、喫茶店できのこのパスタを食べながら、注文する声を聞き、真実を知ったとき愕然としました。

「焼き饂飩」だったとは!!

trimetal さんのコメント...

Zさんは、古典にも造詣が深いとは驚きです。

私の世代は、少々年食ってまして、共通一次になる直前世代です。古文が嫌いだったで、大学受験は現国だけで古文・漢文は選択していませんでした。その結果、大学、学部が限定されました。それが社会人になって興味を持つのですから不思議なものです。

「重いコンダラ」は聞いた事がありますが、私はこの勘違いは無かったですね。実は巨人の星は星飛雄馬が巨人に入団した直後から最終回までビデオを保存していますが、今見ても感動します。

「野球丼」は凄い勘違いですね。まあ、挙げればキリが無いほど勘違いがあるし、未だに気が付いていないケースもあるかも知れません。

ひゃっぽ さんのコメント...

子供の頃からスポーツにはとんと縁がありませんで、少年野球チームに入ってたクラスの男の子から
グランドでチームの練習前に引っ張ってるローラーのようなものの名前が「コンダラ」だって聞かされて以来、”重いコンダラ”を信じてました(爆)

やきうどん・・・・Zさん面白すぎ!

私、理数が全然ダメだったので5科目ある共通一次はハナから対象外でした(汗)

trimetal さんのコメント...

ひゃっぽさん、

コンダラの話は、Zさんも書かれているように、結構有名な話なので、野球少年の間ではジョークとして語られて、それをひゃっぽさんが真に受けた可能性があります。素直な性格なんですね。

でも、理数系が苦手な人が多いですが、何故なんでしょうね。私の場合、中学、高校の理数は一番簡単な教科だと思ってました。私の推測ですが、良い先生に恵まれるかどうかで決まるのではないでしょうか。